県内の23酒造・醸造所による「おかやま秋の酒祭り」(おかやまものづくり祭り実行委員会主催)が20日、北区幸町の下石井公園で開かれた。会場では、東日本大震災の復興支援を兼ねて、宮城県の気仙沼港から直送されたサンマも焼かれ、来場者は地酒とともに秋の味覚を楽しんだ。
サンマは、古典落語「目黒のさんま」にちなんで東京・目黒で毎年開く「目黒のさんま祭」の気仙沼実行委員会メンバー5人や岡山のボランティアら約40人が、炭火で香ばしく焼いた。「チャリティー価格」として1匹500円から販売されたが、会場には長蛇の列ができた。売り上げ金は、被災地で防潮林を植えるために使われる。
サンマのチャリティーを企画した岡山市の会社経営、瀬尾法行さん(51)は2011年7月、東北の支援ボランティアをしていた次男康平さん(当時20歳)を突然の病で亡くした。「息子が力を入れていた東北支援を私が引き継いでいこうと思った」と瀬尾さん。以来、野球チームにボールや用具を贈るなどの活動を通じ、被災地と交流を続けている。この日、サンマを焼いた宮城県の野球チーム「気仙沼リトルシニア」事務局長の中川健さん(50)は「岡山の皆さんに温かく迎えられてうれしい。サンマを味わってもらいながら、震災のことも忘れないで」と話した。
サンマは20日限りだが、酒祭りは21日も午前11時~午後5時に開かれる。
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瀬戸内海の夕日背に生演奏満喫
瀬戸内海に沈む夕日をバックに生演奏を楽しむ「サンセットフェスタinこじま」(倉敷市、児島商工会議所などでつくる実行委主催)が20日、同市児島唐琴町の王子が岳山頂芝生広場を舞台に2日間の日程で始まった。
初日は和太鼓の児島瑜伽(ゆが)太鼓、津軽三味線とアフリカ伝統打楽器のデュオ「なつかん」など4組が出演。県内外から約2千人(主催者発表)が訪れ、夕日が染め上げた多島美とともに力強い演奏や風情あふれる調べを満喫した。
同市の50歳女性は「音楽を聴きながらの夕日はいつもよりきれいに見える。瀬戸内海の景観の素晴らしさにあらためて気付かされた」と話していた。
21日は午後4時半開演で、ジャズやポップスのステージがある。無料。雨天中止。JR児島駅と玉野市滝のおもちゃ王国駐車場から無料シャトルバスが運行される。荒天時の問い合わせは山陽放送サービス(086—270—5770)。
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