次世代の乗り物として国が普及を目指す超小型電気自動車(EV)を使った社会実験が25日、岡山市で始まった。市職員らが業務での近距離移動に活用し、普及に向けた課題を探る。
実験は5月21日までの約2カ月間。市がトヨタ自動車から1人乗りの超小型EV「コムス」3台を無償で借り、市職員や庁内の市ESD市民活動推進センターに駐在するNPO法人職員が5キロほどの範囲内で移動に使う。
利用者には乗車後、アンケートを行い、使い勝手や車両の改善点などを答えてもらう。都市部での活用方法のアイデアも募る。
初日は岡山市役所でセレモニーがあり、市と一緒に普及の研究に取り組む岡山大の職員を含め、約30人が出席。大森雅夫市長がトヨタ自動車の原年幸スマートコミュニティ室長から車両のカードキー3枚が入ったホルダーを受け取った。
市長は早速、車両に乗り込み、構内駐車場を1周。「運転が簡単な特徴を生かした使い方を考えたい」と話した。原室長は「岡山の実験で世界標準となる活用方法を確立できるよう期待している」と語った。
超小型EVは小回りが利くことから道幅の狭い市街地などでの活用が期待されており、国土交通省は車両導入の補助制度を設けている。二酸化炭素を排出せず環境への負荷が少ないことから環境省も普及支援に乗り出している。
市は2015年度、今回の実験結果を踏まえた導入検討調査を行う。
///
NTTドコモは25日、自転車などを共有する「モビリティシェア」事業を強化すると発表した。次世代型電動車いすを手掛けるベンチャー企業WHILL(横浜市)と業務提携するとともに、RT.ワークス(大阪市)や片山工業(岡山県井原市)と、立ち踏み式電動自転車などを利用した実証実験も東京都中央区で行う。
///