2015年03月25日

<東日本大震災>「福島・南相馬に関心を」 観光協会・藤岡さん、倉敷音楽祭で現状アピール /岡山

<東日本大震災>「福島・南相馬に関心を」 観光協会・藤岡さん、倉敷音楽祭で現状アピール /岡山
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東日本大震災の被災地の現状を伝えようと活動する福島県南相馬市出身の短大生、藤岡由伊さん(19)=仙台市=が今月7、8両日、倉敷市を訪れた。藤岡さんは中学3年生で被災。地元観光協会のスタッフなどを務めながら全国を回り、「東北に関心を」と呼び掛けている。

 藤岡さんが訪れたのは倉敷市であった「倉敷音楽祭」。美観地区や周辺を会場とする音楽のイベントで、今年は岩手、宮城、福島からのゲストが伝統芸能を披露した。藤岡さんは南相馬観光協会のキャンペーンスタッフとして、物販コーナーで地元名産物などを販売。伝統行事「相馬野馬追」の衣装を着てPRし、「漬物やお菓子は完売。展示写真に興味を持ってくれる人もいる」と笑顔を見せた。

 2011年3月11日は、中学校の卒業式の日だった。自宅は東京電力福島第1原発から30キロ圏内にあり、15日に屋内退避指示、25日に自主避難要請が出された。家族と福島市内の高校の体育館に1カ月、同市内の旅館に1週間、避難した。その後、半年ほど相馬市の祖母宅から同市内の高校に通ったが、弟や妹の希望で自宅に戻った。

 高校の演劇部で震災をテーマに創作劇を作ったことが、震災を伝える活動をするきっかけとなったという。原発事故を経験した自分たちの怒りや葛藤をストレートに表現した作品が反響を呼び、全国各地で公演を重ねた。「地元のためにできることを続けたい」と、仙台青葉学院短大(仙台市)に進学した現在も、復興のための人材育成にと、宮城県内の大学や自治体が連携して開いた「復興大学」で受講したり、東北で活動する学生を取材・紹介する「AIMプロジェクト」にも取り組む。

 藤岡さんは「震災で(自分は)変わったと思う。よく『行動的になったね』と言われます」と話す。行く先々での人との出会いが糧になる。倉敷音楽祭では「東北に行ったよ」と声をかけられた。「関心は薄れていない。うれしいです」

 「復旧は進んでいるけど、復興はまだ」と感じる。地元では、震災で建設が中断していた常磐道が開通するといった変化はあるが、避難した若い世代が戻らず、街には高齢者の姿が目立つ。一方、短大では避難訓練に真剣に取り組まない学生を目にし、「少しでも身につけておいた方が役立つのに」ともどかしく思うこともあった。

 「もう4年というより、まだ4年。まだまだこれからです」。今後も各地を巡り、伝え続けていく。
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