史跡が集積する総社市秦(はだ)地区の住民らでつくる「秦歴史遺産保存協議会」が、観光客向けの音声ガイドを作った。岡山県内で2番目に大きい前方後方墳「一丁〓(いっちょうぐろ)1号墳」(墳長70メートル、市史跡)や、飛鳥時代創建とされる寺院跡「秦原廃寺」(県史跡)など、歴史ロマンあふれる13カ所を紹介。ICレコーダーに録音し、貸し出しを始めた。
昨年10月から協議会のメンバーが、音声ガイドで紹介する遺跡を選定。読み上げる文章を練って計約25分に収めた。
秦地区に60基以上ある古墳では、昨年11月に発見された前方後方墳「茶臼嶽(だけ)古墳」(墳長約65メートル)や、「金子石塔塚古墳」の横穴式石室も紹介。寺社では、中四国最古の寺院跡といわれる秦原廃寺のほか、岡山藩主池田家が干ばつの時に雨ごいをした式内社「麻佐岐(まさき)神社」といった名所を盛り込んだ。
市の補助金を受けてICレコーダー5台を用意。3月から地元の宿泊施設「サントピア岡山総社」でレンタル(1日300円)を始めた。団体客向けに、ICレコーダー1台で音声を聞き取れるよう拡声器も貸し出しており、セットで1日500円。同施設などで無料配布しているパンフレット「秦の郷」とセットでの利用を勧めている。
協議会の片岡裕平副会長(78)は「多くの謎とロマンが秘められている秦地区の歴史遺産に足を運んでもらうきっかけになれば」と話している。
問い合わせはサントピア岡山総社(0866 95 8811)。(注)〓は土ヘンに丸
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岡山総社市秦 古墳や寺院跡を音声ガイドで紹介
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